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【サガカノ色の濃い、ラダカノ】【ロスサガ】【カノン女体化】【オリジナルキャラあり】【2011.03完結】サガカノR18短編集「GENE」に繋がるラダカノ小説です。以前ロスサガ・ラダカノのCPで小説を書いていたのですが、この小説を書いているうちにサガとカノンを幸せにしたくなり、現在の活動に至っています。ラダカノとして完結しますが、完全に三角(四角)関係の物語になっており、カノンとの絡みはサガの方が多いのでご注意くだ...

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1. 嫉妬

カノンはこの日、久々に冥界を訪れた。ここ数日海界の仕事が俄かに忙しくなり、ラダマンティスには連絡すら出来なかった。ラダマンティスの仕事はいつも山積みだという認識があったので、彼からの連絡を期待してはいなかった。「突然会いに来たら……驚くかな」カノンはふとラダマンティスの驚く顔が見たくなり、小宇宙を消した。気配は消したものの、特にこそこそする様子は見せずに堂々とラダマンティスの城へと入って行った。ノッ...

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2. 海の主

真っ暗だ……カノン、カノン、どこだ……私の手を取れ、お願いだから双児宮でアイオロスが看病する間、サガはうなされながらもずっとカノンの名を呼んでいた。(カノンに何かあったのか……)アイオロスは何らかの異変を確信していた。(もともと一つの遺伝子だからな……)ベッドの脇に座り、ぎゅっとサガの手を握った。血の絆は、アイオロスに立ち入る隙を与えない。見守るだけの時間が無駄に流れていった。「……今も昔も、やれる事をやる...

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3. 鼓動

カノンが目を開くと、何故か双児宮のベッドに横たわっていた。ゆっくりと身を起こすと、手を額に当て前髪を後ろに掻き流した。さらりと流れる髪にほんの少しだけ違和感を覚えたが、さして気にも留めず溜息を一つ吐いた。カノンは自分の心が何故かとても悲しい気持ちに満ちているのに気が付き、理由を思い出そうとした。『パンドラ様は……』『いい加減にしないか……!』ラダマンティスの声が脳裏にこだまする。彼と寝室にいた女性の事...

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4. DISGUISE

アテナ神殿に行く為に、二人は無言で階段を上った。朝特有の清々しさを含んだ空気の中、サガは何かから守る様にカノンの数歩前を歩く。背後からはカノンが頭から被った大きなマントが地面を擦る音だけが聴こえていた。その鈍い音が段々と遠くなり、カノンと距離が開く度にサガは立ち止まって振り向いた。「大丈夫か、カノン」カノン自身も驚いていた。階段を上るだけで息が上がってしまう自分に。このマントさえ重くて仕方がないの...

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5. 秘める

その掟を知ってはいた。ただ、それに関して一度たりとも興味を持った事はなかった。聖域で暮らしていた頃は、自分とサガに関わる事以外どうでもいいと思っていた。仮面――カノンはソファに座り、早速支給された女聖闘士用の仮面を見つめていた。「カノン、本当に戦うつもりか」サガは法衣に着替えてリビングにやってきた。「ああ、ここでじっとなどしていられるか。なに、すぐ感覚も戻る。これからは寝る時も、ずっと仮面の生活だ。...

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6. 仮面越しの空

次の日――カノンがベッドで目を覚ますと、サガの姿はなかった。窓の外の明るさは、既に訓練に遅刻した時間である事を示していた。(サガ……昨日帰らなかったのか……?)そう思いベッドから起きると、思いの外体が軽かった。不思議に思って体を見てみると、昨日負ったはずの無数の傷が全て綺麗に治っていた。よく考えてみると、昨日は訓練に疲れてこのベッドまで辿りつく事も出来ずソファで寝てしまったのだった。「……兄さん……」カノン...

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7. 迷彩

「サガ、ラダマンティスは何の用事だったんだい?」サガが戻ってくると、アイオロスは椅子から立ち上がって聞いた。「いや、何でもない……」サガはそう答えてアイオロスの隣に座ろうとしたが、椅子に掛けた手をアイオロスが掴んだ。アイオロスの瞳が強く、サガを見つめる。「サガ」「ロス……」アイオロスの強い視線に、サガは瞳を逸らせない。この男には何を隠しても無駄なのかもしれない、とサガはその時思った。「今日の仕事は俺一...

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8. 仮面

誰より分かっていると思っていた。否、今でもそう思っているのかもしれない。しかし、カノンははっきりと言った。お前に俺の気持ちなんて分からない、と。成長するにつれ深まっていった溝が、生きている間には砕く事が出来なかった壁が、再びサガの心を追い詰めていた。あの時、ポセイドンの力を借りてカノンと自分の魂を一つにする選択をしていれば、カノンはこんなにも苦しまなくて済んだはずだった。サガは力なくソファに座り、...

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9. 情愛

「そろそろ泣きやまんか……」カノンの瞳から零れる涙を手では拭い切れなくなり、サガはそう言って困った表情で笑った。「……っ」カノンは恥ずかしそうに俯いた。サガはカノンの頬から手を下ろすと、カノンをそっと己の胸に抱き寄せた。「カノン、本当にすまない……」サガの苦しげに絞り出された声に、胸の中のカノンが顔を上げた。「どうしてサガが……俺の方こそ謝らなければいけないのに」「お前がこうなったのは私のせいだからだ……そ...

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10. 秘密

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11. 名残

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12. 雨降る夜に

周囲が闇に包まれた頃、空は雲に覆われてぽつぽつと雨が降り出した。その音で目を覚ましたカノンは、ゆっくりと起き上がった。「サガ……?」部屋の暗さと静寂に、カノンはすぐにサガが何処かへ行ってしまったのだと理解した。昔からサガはあんな表情で笑って、カノンが行けない場所へ行ってしまったものだった。以前の自分であれば小宇宙を探して追いかける事も出来たが、今はサガの小宇宙を感じる事も出来ない。カノンは急いでベッ...

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13. オルクス

「間もなくだ」どのくらい経ったのだろう、サガと並んで歩いていたラダマンティスがふと呟いた。歩き始めた頃は殆ど感じなかった乾風が、いつの間にか強くなってきていた。無言の均衡が崩れ、その言葉に触発された様にサガも口を開く。「カノンは」その名を聞いたラダマンティスが歩みを止めた。サガが後ろを振り返ってラダマンティスを見る。「カノンは、お前に姿を見せるのが嫌だと言っていた」その言葉に、ラダマンティスが眉間...

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14. 砂塵

(ラダ! ラダ……!!)誰かが呼ぶ声が聞こえる。酷く心配そうな、か細い声だ。カノンだろうかこんな風に俺を呼ぶのは何故だろう、カノンの声ではないのにあいつが呼んでる気がして仕方ないラダマンティスはその不確定な気持ちの赴くままに目を開けた。「気がついたか、ラダマンティス!」ラダマンティスの瞳に映ったのは、精悍な顔つきの男と金色の翼だった。「お前、アイオロス……! 何故ここに」気を失っていたラダマンティスを...

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15. 対峙

15-1:サガとオルクス「あれか」結界の中に足を踏み入れたサガは、視線の先に巨大な古代神を認める。しかし低く呻きながら地を這うその黒い姿に、嘗ての神の面影はない。ただ、この空間に充満する死のエネルギーはラダマンティスが技を放った時とは比べ物にならない程に濃い。自分が再び死人に戻った様な錯覚さえ覚える。聖域に敵として乗り込み、名目とはいえアテナの命を狙うという鎖に縛られた一日。あの日の苦しみがまだ続いて...

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16. 守る為の翼

「やっと来たか」カノンに背を向け歩きながら、サガはそう呟く。先程結界の中に新たに入ってきた存在に気が付いていた。同時に、自分が為すべき事も――「兄さん……!」カノンはサガの背中を追い掛けようと、足を一歩踏み出した。その瞬間、遥か前方のオルクスがサガに向けて拳を放った。サガはぐっと足先に力を入れ高く跳躍し、その攻撃を避ける。対象を捉え損ねたその拳圧はその勢いを失わないまま、真後ろにいたカノンに襲いかかっ...

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17. 夢の終わり

聴こえるのは、風の音見えるのは、漆黒の翼感じるのは――乾いた空気が目前の翼に緩やかに絡まり、カノンの碧い髪を揺らす。それとは対照的に、カノンの心臓は早鐘を打っていた。兄がいなくなった世界を、弟は知っている。遥か昔感じた、半身が引き千切られる程の痛みがまた甦る。「ラダ……」呟いた声が震える。カノンは前方の広げられたままの翼へふらふらと歩いた。「……何とか…ならないか? お願いだ、俺をサガの所へ連れて行って...

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18. 赦し

サガはオルクスと共に次元の果てにいた。せめて自分の命が尽きるまでは、この神を異次元に留める事が出来るだろう。海皇の力は既に解放し、カノンはやがて救われる。サガはオルクスの顔を正面に見た。重力に縛られないこの世界は、サガにとって相手の大きさや高さが弊害ではなくなる。「その大きさ、異次元こそ墓場に相応しかろう」そう言ったサガは、ふとオルクスの黒い瞳に秘められた深い哀しみを目にする。「哀れな神よ……」耐え...

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19. 凪

サガはスニオン岬で海を見ていた。いつからか、いつまでか、ただずっと――ゆっくりと目を開くと、そこには見慣れた顔があった。「……ロス」「気が付いたか、サガ」「どれくらい眠ってた?」そう言ってサガは起きようとするが、あちこちが軋み、再びベッドに沈んだ。「無理するな。まだ起きれる体じゃない。あれから丸三日経った」「カノン……は?」「この時間は海界へ行っている。あちらも慌ただしいからな」「そう、か」サガは天井を...

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お知らせ(3/10更新)

◆自家通販は現在行っておりません。
◆次回のイベント参加予定は2019年2月10日(日)開催予定の「GALAXYμ」(大阪)です。
◆2013年に寄稿した『雨のおと、魂のこえ』という短編を全文公開しました。オフラインから見ることができます。

初めての方へ

◆サガカノ小説サイトです。
◆リンクフリーです。
◆R18部分は簡単なパス制です。

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書いている人

名前:みなみ椿
サークル名:Spiral
地域:東海圏

・ライブラA型
・カプ固定(サガカノ・LCアスデフ)
・字以外は左利き

同人活動は2010年06月から開始。
オフ活動は2012年11月から開始。

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